あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 第1話「超平和バスターズ」

あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 第1話「超平和バスターズ」

　宿海仁太は高校受験に失敗し、家に引きこもる毎日を過ごしている。そんな夏のある日、彼の前に一人の少女・本間芽衣子が現れる。幼いころ、めんまと呼んでいた彼女は、もう死んだはずだった。

ネタばれ感想文

　いきなり引きこもりのじんたんがゲームをしながら、外を歩く高校生カップルに毒つくシーンから始まるのだけれど、そこには超常現象がひとつある。それはもはや死んでいないはずのめんまが、何事もなかったように彼のまわりをまとわりついていることだ。

　しかしそれは、他の人間には見えない。一緒に住んでいる父親にも、幼なじみで今は距離が広がってしまった安城鳴子（あなる）、松雪集（ゆきあつ）、鶴見知利子（つるこ）にも。

　彼らと再会し、今の自分への恥辱を感じた仁太は、そのいら立ちをめんまにぶつけてしまい、彼女はいなくなってしまう。
　それに後悔して仁太が訪れた昔の秘密基地にいたのは、やはり幼なじみの久川鉄道（ぽっぽ）だった。

　唐突に物語が始まり、その実態が徐々に明らかになりながら、今のそれぞれの立ち位置が描かれていく第一回目。実際これがどのような香りの物語になるのかは、これからのお楽しみといったところか。