ダンタリアンの書架 第9話「等価の書」第10話「連理の書」
「等価の書」
ヒュー・アンソニー・ディスワード卿とダリアンの許を、カミラ・ザウアー・ケインズが訪ねてくる。お土産に持ってきたものはお菓子ともうひとつだ。しかし、ダリアンがセオドア・ルーズベルト大統領が有名にする前にドイツで作られたコレクターズアイテムのテディベアに興味を持っていることを知ると、そのまま帰ってしまう。
「連理の書」
ヒューイとダリアン、カミラがいるところに訪ねてきたヒューイの元部下アルマンは、胸から右手に枝を生えさせたかと思うと、それでカミラたちを襲い燃やそうとする。再び彼は幻書に手を出してしまったのだ。
ネタばれ感想文
「等価の書」
行きつけの古書店の店主に呼ばれ、出かけたダリアンとヒューイは、カミラが等価の書という幻書を手に入れていたことを知る。もうひとつのお土産とはそれだったのだ。
慌ててカミラの行く先を追ったヒューイたちだが、カミラはヒューイから手に入れたクリップを元手に物々交換を繰り返し、何かを求めていた。英国版わらしべ長者だ。
慌てているかのように見えるダリアンに、ただ物々交換をする幻書なのだから大丈夫なのではというヒューイ。だがダリアンは、相手が命と同じくらい大事と思っているものに要求する対価は何だと思うのか、と問う。
カミラが何でも手に入る等価の書を失くしてまで欲しかったものとは何だったのか、それは最後のダリアンの表情を見れば分かるだろう。
「連理の書」
連理の書とは雌雄一冊の幻書で、その対になった本の持ち主同士を結びつける力を持つ。その力でアルマンは、リアンナという婚約者を手に入れていたのだ。
しかし連理の書は、冥府神ヘカテンの守護を受けた本。コルキスの守護神であるヘカテンは、コルキスの王女メディアに、夫の浮気相手とその父を焼き殺す力を与えたという。ゆえに、アルマンの浮気に怒ったリアンナは、アルマンを焼き殺そうとしているのだ。
そのとき、ヒューイの家をリアンナが訪ねてくる。躊躇なく通し、アルマンにあわせるヒューイ。カミラの姿を見たリアンナは、アルマンの枝を成長させて全身を包み、彼を焼き殺してしまう。
そしてあっさりと帰ってしまうリアンナ。婚姻の誓約は死がふたりを分かつまで。相手が死んでしまえば効力を失うのだ。
そしてアルマンは、幻書の力で生き返らせてもらう。しかし、死んで彼のバカが直ったかと言うと…?
ダンタリアンの書架 原作本の感想
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2011-09-03 │ ダンタリアンの書架 │ コメント : 0 │ トラックバック : 4 │ Edit