未来日記 第2話「契約条件」

未来日記 第2話「契約条件」

　3rdである火山高夫の襲撃を辛くも脱し、再び学校へと通うことが出来た1st・天野雪輝だが、命を狙われているという不安は尽きない。しかも相談できる相手は、熱烈なストーカーである2nd・我妻由乃だけだ。
　それでも意を決して相談しようとしたところ、ちょうど次の時間は体育で、由乃にはあっさりといなされてしまう。呆然と一人たたずむ教室に、一人の少女がやって来て、担任である火山高夫に関する質問をしてくる。そう、その少女は9th・雨流みねねだった。

　彼女によりDead Endフラグが立ってしまい命を落とすところを、危機一髪で間に合った由乃が救い出す。しかし、雨流みねねは学校中に爆弾を仕掛けてあり、学校中の教師・生徒を人質にとって、1stの命を狙ってくるのだった。

ネタばれ感想文

　タイトルがなかなか秀逸。生き残るための選択として雪輝が由乃と結んだ契約は、仮初に由乃の好意を受け入れ、その想いを利用するという、客観的に見れば卑劣なもの。その契約の証が、由乃とのキスだ。
　だが、今回の雪輝は後悔ばかり。自分が命を狙われて初めて、自分が取って来た態度がどれだけ価値のないものだったのかを、自分の命と秤にかけて思い知らされるのだから。

　熱烈な感情とそれに見合わない自分。一人は自分を救うために他人の命を軽視し、一人は自分を殺すために他人の命を軽視するという異常な状況。生き残りたいという本能的な思いと、ダメな人間と思われたくないという理性的な思い。極限の状況は様々なものを明らかにする。